開成高校の常識
更新 2020/09/17(木)
(C)文責 炭本 治之
私は，2004〜2010年にセンター試験化学・生物対策の問題集を著作していました。
そのとき開成高校の教諭に問題集の監修をお願いしていたので，打ち合わせのため，
東京西日暮里の開成学園を何度か訪問する機会がありました。
私は，高校は広島の県立高校出身ですが，開成高校を訪問すると，
「開成高校と広島県立高校とでは常識がこんなにも違うのか！」
と驚くことがよくありました。
その驚いたことを以下に述べます。
以下は嘘でも誇張でもなく，私が見聞きし体験した事実そのままです。
・高校の物理実験室の前の壁には，日本物理学会のポスターが掲示されていた。
最新のノーベル物理学賞の理論の説明図があった。
・正門を入ってすぐ左のビルの2階奥に職員室がある。
その手前に，高い天井で広い部屋の大教室があるが，いつも10人くらいの高校生が
静かに真剣に自習している。
・どの生徒も健康そうで，勉強への集中力が強そうな印象を受ける。
・昼休みには校舎の間の中庭でソフトボールとバットで遊んでいる高校生がいる。
・高校生がフルスイングで打ったソフトボールが，中庭を横切る私の頭のすぐ上を，
物凄いスピードで通り過ぎたことがあった。
このときは本当に危なかった。
・放課後には校舎１階の廊下でスケートボードで滑っている高校生がいる。
・中学部の建物の２階に上がると，
「２階から上の廊下ではスケボー禁止」
の張り紙があった。
・野球部の部員は放課後に，正門を入って右のビルの室内で打撃練習をしているが，
バットで打っているのは硬式野球のボールではなくバトミントンのシャトルである。
・開成高校には，東京，埼玉だけでなく千葉県や神奈川県から通学する生徒が珍しくない。
栃木県から新幹線で通学している生徒もいた。
・一学年の生徒数は400名もいる。
・そのうちトップの100名は，東大・京大・国立大学医学部に現役合格する。
その次の100名は，一浪で合格し，現役では慶応・早稲田に合格する。
・ある生徒は，高校３年時は学年で最下位100人の成績だったらしい。
しかし，彼は高校３年の11月以降に猛勉強して，東京医科歯科大学医学部医学科に
現役で合格した。
彼の現役合格には，担任も同じクラスの同級生も驚いた。
・予備校の人気講師から開成高校の教諭に採用された方がいる。
・開成高校では，授業で使う教材は主に次の二つ。
(1)教諭が自作したプリント・問題集
(2)センター試験・二次試験の問題をコピーしたもの
教科書も少しだけ使う。
・開成学園では，保護者から，
「授業料が高い」
と不満が出ている。
・開成学園では，エアコンの電気代がかなりの金額になっている。
しかし，保護者から「エアコン電気代」を徴収するわけにはいかないので，
授業料にこっそりとエアコン電気代を含めている。
(終わり) ページの先頭へ
|