畑の大根泥棒
更新 2024/01/07(日)
(C)文責 炭本 治之
大根は意外となくてはならない野菜である。
サバやサンマの塩焼きには大根おろしが欠かせない。
豚汁の具にすると柔らかな食感がいい。
おでんやブリ大根では大根の旨さが最大になる。
細切りにするとサラダにもできるし，薄切りにして浅漬けでもおいしい。
生の大根は整腸効果もあるのでほとんど毎日食べることになる。
大根は普通は１０月に種まきする。
夏野菜(トマト・ピーマン・ナスなど)を片付ける，スコップで土を掘り起こす。
肥料をまく，畝をつくる，種をまく，ジョウロで水やりする。
１０月１１月はまだ気温が高くて，畑は一日で乾燥してしまう。
だから毎日ジョウロで水やりする必要がある。
夕方に水やりできなかったときは，懐中電灯を使って夜に水やりする。
2週間で大根が発芽するが，同時に雑草も元気よく発芽している。
その雑草を取り除く必要がある。１０月１１月は水やりと草取りが毎日になる。
１２月になると，寒くなって畑は乾燥しないので毎日の水やりから解放される。
ただし，大根はまだ小さい。
１月になると大きい物は長さ３０ｃｍくらいに成長して収穫できるようになる。
２０２３年の大みそかには，大小合わせて２０本くらいの大根ができた。
大根は，１週間に１本収穫すればよい。
だから，２０本あれば，この冬は自分が食べるには十分な量だった。
しかし，この考えは甘かった。
２０２４年１月６日までに大根は畑から全部なくなった。
その間に私が収穫したのは３本だけ。
それ以外は全部泥棒が持って行った。
私が大根を抜いたときは，抜いた後にできる丸い穴を埋めておく。
泥棒はすぐ畑から立ち去るから，大根を抜いたときの穴をそのままにしている。
穴の数で何本盗まれたかが分かる。
「アッ，今日は３本盗られている」
「アッ，昨日に続いて今日も３本盗られている」
ミニトマトやサヤエンドウは，一つ一つが小さいので収穫するのに時間がかかる。
ナスやピーマンは，収穫するにはハサミが必要。
ところが，大根は１本が大きくて，畑から手で引っこ抜くだけだ。
これほど簡単に盗まれてしまう野菜はない。
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