アレルギー体験記

  
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 アレルギー対策の概要

                                   更新 2021/05/27(木)                                      (C)文責 炭本 治之  次の3つがあって,どれも重要。  ・アレルゲン除去  ・対症療法  ・根治療法

 ■アレルゲン除去

  どんなに強いアレルギー体質でも,MAST検査で100以上の値が出ても,   アレルゲンさえなければアレルギー症状は起きない。   アレルゲンがダニの場合   (1)まず,自宅で,    アレルゲンを含む物を廃棄する    ダニが繁殖しないように殺虫剤を使う    ダニが繁殖しにくいように清掃,洗濯する   (2)図書館など,敷きつめたカーペットが汚れたままのところは,    訪問する場合は5分以内に用事を済ませて退出する

 ■対症療法の概要

  アレルギーの症状を抑える治療方法。   即効性がある。   (1)薬物投与     抗ヒスタミン剤投与,副腎皮質ステロイド投与,     アドレナリン投与,アドレナリン受容体刺激薬投与など     欠点は,薬が切れると症状は元に戻ること     つまり,薬なしでは生きていけない体になる。     薬には副作用がある。     抗ヒスタミン剤は,眠くなる副作用で頭がボーとしたままになる。     副腎皮質ステロイドは,頻尿になる,白内障になるなど,恐ろしい副作用が多い     ことが知られている。     (Googleで「副腎皮質 ステロイド 副作用」で検索すると分かる)   (2)気道開通手術    アレルギー性鼻炎で一年中鼻づまりの子供は,鼻の中の鼻づまりを起こす部分の組織が    肥大化している。    その肥大した組織をメスで切除またはレーザーで焼却除去して,空気の通り道をつくる。    術後2週間すれば,手術の傷も治って,鼻づまりは解消する。    欠点は,次の通り。    ・恒常的に鼻づまりしなくなる      鼻づまりは,状況によっては必要な反応。      例えば,ほこりが大量に鼻に侵入したときは,鼻づまりを起こして,      それ以上ほこりが鼻に侵入しないように防御する。      鼻づまりを起こす部分の組織を切除すると,恒常的に鼻の穴が開いた状態になり,      異物の侵入を防ぐことができなくなる。    ・鼻づまりにしか効果がない      アレルギー症状は,鼻づまりだけではない。      睡眠不良,目の腫れ,頭痛,皮膚炎。気管支喘息で死ぬことももある。      他のアレルギー症状には効果がない。    ・数年すると再度肥大化が起きて元に戻る      5年くらいでまた組織が肥大化して鼻づまりに戻るようだ。

 ■根治療法の概要

  次の2つがある。   ・注射減感作:アレルゲンエキスを薄めた水溶液を注射する   ・経口減感作:アレルゲンの錠剤を服用する   減感作とは,免疫系がアレルゲンを感じて作用するのを減少させること。   アレルゲンに敏感に反応していたのを,鈍感にしか反応しないように導くこと。   MAST検査で,アレルゲンへの反応性の低下を,数字で知ることができる。   長所   ・最初の1年では劇的な効果がある   ・鼻づまりだけでなく,喘息,皮膚炎など,すべてのアレルギー症状が緩和する    アレルギー症状が徐々になくなっていく   短所   ・2年目からは反応性低下の速度が遅くなる   ・ずいぶんと長い年数がかかる,たぶん私は一生かかる。

 ■注射減感作

  長所   ・経口減感作に比べると費用が安い   短所   ・最初は毎週,2年目からは毎月通院する必要がある   ・注射する場所を選ばないと痛い,怖い

 ■経口減感作

  長所   ・2ヶ月に1回の通院でよい   ・毎日1回,薬を飲むだけ   ・投与する抗原量は注射減感作より多い(と考えられる)   ・注射減感作より効果が高い(と考えられるが,MAST検査してみないと分からない)   短所   ・薬代が高い。費用は注射減感作の5倍。    患者3割負担で,2か月分で5千円くらいかかる。 (終わり) ページの先頭へ